公共交通の必要性
自動車社会の進展,少子高齢化の進行等の影響により,鉄道,バス,タクシーといった公共交通の利用者は年々減少しており,このままの状況で推移すると,公共交通は地域住民の足としての機能を果たすどころか,その存続さえ危うい状況になることが予想されます。
しかしながら,今後の高齢社会の進行,活力あるまちづくり,環境保全などに適切に対応していくためには,公共交通は極めて有効な手段であり,その維持確保を図る必要性は,これまで以上に高まっています。
県民の基本的な生活を支え,社会参加の機会を確保する公共交通を維持することは,自らの暮らしに密接に関わるものであることを県民一人ひとりが理解することが大切です。
○県民の移動の公平性確保に対応できる交通手段
公共交通は,自家用車などの移動手段を持たない高齢者や児童・生徒などにとって不可欠な移動手段であり,また,普段は自家用車を利用している県民にとっても代替の移動手段としてなくてはならないものです。
また,いずれは県民の多くが高齢者になり自家用車の運転ができなくなることを考えると,将来に向けて公共交通を地域の足として確保しておくことが重要です。
○県民等の交流促進など,地域を活性化するための基盤
公共交通は,地域内の住民の移動手段として,また,観光客等来訪者の移動手段として,地域の経済を支える基盤として重要です。
活気のある,暮らしやすい地域づくりのためにも公共交通を維持確保することが重要です。
○環境保全の有効な手段
自動車が排出するCO2の増大等を要因とする地球温暖化など国境を越え地球規模に及ぶ環境問題が顕在化しています。
旅客1人を輸送する場合のCO2排出量は,自家用車と比べると,バスは約1/3,鉄道は約1/10であり,公共交通は環境負荷の小さい移動手段です。
地球温暖化防止のためには,自家用車から環境負荷の小さい公共交通へ利用転換を図ることが重要です。
○交通事故防止,健康維持等の有効な手段
近年,高齢者の運転による自動車事故が増加しており,高齢者が自家用車から公共交通に利用転換することが事故の防止にも寄与するのではないかと期待されます。
また,自家用車の代わりに電車やバスを利用すれば,人が移動に要する消費カロリーが2倍以上になるとの試算もあるなど,公共交通の利用が健康維持に良い効果があるという利点も示されています。
これらの有効性を認識し,公共交通を利用した生活への転換を図ることが重要です。
